で、コンピュータ将棋の駒落ちをどうしようかという話の続き

で、コンピュータ将棋の駒落ちをどうしようかという話の続き。

前回はこれ(https://plus.google.com/u/0/108007043574812149024/posts/QRFvkprT4wm)。面白そうなんだけど、危ないかもなあという結論でした。

その後、まあ、いろいろと考えたんですが、やっぱり駒落ちの研究は面白そうなんですよ。あと、将棋とかのボードゲームは、ほかの人工知能の課題に比べると、現実の人間の活動への応用が難しくて悪影響は出づらい。というわけで、駒落ちの上手の話はやってみたいですね。指導のときに緩めるのはあとで考えるとして、まずはまともな駒落ちをなんとか。

そもそも、私自身が人間同士の駒落ちが好きなんですよ。上手も下手も好きです。

とある女流棋士が私に初めて駒落ち指導をしてくださったんですが、うまーく緩めつつ、いい勝負に誘導してくださって、でも、最後は華麗に9手くらいの詰みに討ち取られました。手合いはなぜか二枚落ちでした(手合いがおかしいです)。

そのときはそれほど駒落ちのことが分からなかったんですが、その後、アマチュアの強い人と六枚落ちで教わって(妥当な手合いだと思います)、負けました。端を破ろうとしてもなぜか破れず、ようやく破れたと思ったらすでに相手の金銀歩が急所に入っていて、いいところがなかったです。

その六枚落ちで、なんか日本的だなーと思いました。刀一本とマシンガンとの戦いで、刀が勝つと嬉しいみたいな、そういう感覚。

や、実際に自分が上手を持ってみると、そう簡単に負ける気はしないです。丁寧に攻められると負けそうだという気になりますが、これって下手もこちらの玉を捕まえるのは大変だろうなー、みたいな。なにせ、こちらの陣地には飛車も角もないので、当然取られる心配がない。というわけで、向こうの攻撃力は半減している。

☆☆☆

まあ、そんな駒落ちへの愛情はいいとして、コンピュータ将棋が上手を持つとしたらという話に戻るんですが、まず、やるとしたらどこから手をつけるかなんですよ。

で、研究は、まず、ミニチュアから始めるのが基本ですね。

というわけで、できれば、「どうぶつしょうぎ」や「ごろごろしょうぎ」みたいなミニチュア将棋がほしいです。でも、どうぶつの駒落ちもごろごろの駒落ちも、本将棋の駒落ちとは全く感覚が違うので、なんか駒落ちの感覚をうまく再現しているミニチュア将棋がほしい(需要がないから作る人がいないだろうけど)。

作る人がいないだろうと思われるので、自分で作るしかないんですけど、変なのしか思い浮かばないです。

(以下、その失敗作)

あの、駒落ちといえばその醍醐味は中段玉だなあと思っているんですが、中段玉を再現するとしたらやっぱり、盤は広くないといけない。だから、基本的には本将棋を踏襲して、フェアリー将棋(変則将棋)を作ることになるんだろうなと。

あと、上手の金銀と歩は必須。ということで、上手の手合いは暫定的に六枚落ち。六枚落ちというと、普通はこれです。

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これだと、下手の駒が多いなあと感じたので、下手の駒を減らしたいわけですが、まあ、端を破りたいので、飛車と香車と歩は残す。あと、1筋から破るにも9筋から破るにも角もあったほうがいいかなと思うので、それも残す。で、なんとなく金銀桂を消してみる。

その結果がこれです。

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うん、下手が勝てる気がしない。

これ、同じ棋力同士でやったら、上手のほうが有利なんじゃなかろうか。それはもはや上手ではない。

☆☆☆

というわけで、まあ、ゆっくり考えていきます。