先日、skypeで喋っていたら、相手がそもそも「通信」に関する基本的な概念を知らないということがわかった。

まあ、知らなくて当然ではある。

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通信というのは、まずは糸電話を思い浮かべてもらえると理解しやすい。

「喋る→声が糸の震えに変わる→糸を伝わっていく→糸の震えが声に変わる→聞こえる」

基本はこれである。

この「喋る」と「聞こえる」とのあいだに、「離れた場所」とか「未来」とかそういう「隔たり」があると、だいたい「通信」に関するトピックになる。だから、糸電話は通信のトピックである。

あと、「喋る」「聞こえる」は音の情報だが、これを「映像」にしたり「文字」にしたりといろいろと変えると、例えば、テレビになったりメールになったりする。

情報を伝えることに関するトピックはだいたい通信のカテゴリに入る。

じゃあ、情報を隔たったところに伝えるにはどうするか。

糸電話では、「音」を「糸の振動」に変えた。テレビは「映像」を「電波」に変えている。要するに、「そのままでは伝えにくいもの」を「伝えやすいもの」に変えるのが常套手段となっている。もちろん、受け手側では「伝えやすいもの」を再び「そのままでは伝えにくいもの」に戻す必要がある。

というわけで、通信の古典的なメイントピックはざっくりと次の3つとなる。

「何を伝えるか」:声とか映像とか

「何で伝えるか」:糸の振動とか電波とか

「どう変換するか」:声を糸の振動に変換したり、映像を電波に変換したりとか

で、どのトピックもそれぞれ難しい。

どれも∫とかΣとかlogとかcosとかわんさか出てくる。

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ということを電子工学とか通信工学とか情報工学とかそのあたりの学科に行くと習うことになる(場合によっては習わないこともある)。

よって、安易にそのあたりの話題を振ると会話に「∫とかΣとかlogとかcosとか」わんさか出てくることになるので、そういうのが苦手な人は気をつけましょう。