クラスとおっさん

 今までずっとオブジェクト指向を避けて通ってきた。C言語とかのような書き方でも、充分に作業ができてしまうからである。でも、なんとなく一度はオブジェクト指向に挑戦してみてもいいのではないかと思い、Pythonで頑張っている。頑張ってはいるのだが、どうしてもオブジェクト指向っぽくならず、単に構造体をclassと読み替えただけのコードになってしまっている。
 もはや私にはオブジェクト指向は無理なのかなあとか思いつつ、それでも頑張ってみている。
 なぜ頑張っているのかというと、話は2010年代初頭までさかのぼる。とある学会の会合で大御所のシニア研究者三名に若手がいろいろと質問をするという企画が立ち上がった。事前に集められた質問の中に、「失礼ですが先生方のピークはいつ頃でしたか?」というものがあり、三人のシニア研究者が三人とも「三十代でした」と答えた。実際に私が四十歳になってみると、やはり頭の回転が鈍ってきたり、集中力が落ちてきたり、新しいことに挑戦する意欲が薄れてきたりした。いわゆる、おっさん化である。これはいけないと思い、まだ意欲があるうちにオブジェクト指向を頑張ろうと思ったのだった。
 おっさん化に伴い、ブログの名前も『おっさんの日々』あたりに変えようかとも思ったのであるが、そうするとなんとなくさらにおっさん化が進みそうだったので、思いとどまっている。